【家電Watch】サンマ焼くと空気清浄機が自動運転 シャープ、AIoT相互連携製品を披露

 
「COCOROKITCHEN」を搭載し、さんまの塩焼きをメニュー提案したオーブンレンジ「ヘルシオ」

 シャープは、16~19日に千葉市美浜区の幕張メッセで開催された、家電とITの展示会「CEATEC(シーテック)ジャパン2018」で、人工知能(AI)とモノのインターネットを組み合わせたAIoT家電が相互に連携しながら暮らしをサポートする製品を披露した。

 同社は家電製品がネットに接続するだけでなく、AIを活用することで、家電をもっと人に寄り添う存在にする「COCORO+」プロジェクトを推進している。一連の製品群について、AIに加えてIoT(モノのインターネット)ということで、AIoT機器と呼んでいる。具体的には、オーブンレンジ「ヘルシオ」やプラズマクラスターエアコンをはじめ、冷蔵庫、空気清浄機、洗濯機など、多彩な家電製品をAIoT化してきた。

 これまでのAIoT対応製品は、各製品がネットにつながり、メニュー提案などのサービスを提供してきた。そうした家電製品のAIoT化のみならず、多彩な機器を相互に連携させていくのが今後の目標だ。

 CEATECの会場ブースでは、COCORO+プロジェクトに対応した製品が、相互連携する様子を披露した。

 例えば、「COCORO KITCHEN」に対応するヘルシオやヘルシオ ホットクックで、おすすめのレシピを検索したときに、「さんまの塩焼き」が提案されたとする。レシピをダウンロードして、調理をスタートすると、「COCORO AIR」を搭載した空気清浄機が自動で運転を開始。サンマを焼いてにおいが発生する前に、空気清浄機が先回りして対処してくれるといった具合だ。

 同社は、キッチン家電用の「COCORO KITCHEN」のほかにも、空調家電用の「COCORO AIR」、洗濯機用の「COCORO WASH」、AV機器用の「COCORO VISION」など、多彩なCOCORO+プロジェクトを進めてきた。今後は、これらCOCORO系アプリを統合したアプリを提供し、複数のサービスや機器の連携を推し進めていくという。

 AIoT製品のさらなる拡充に向けて、同社の技術をプラットフォーム化またはモジュール化などにより、他社に提供することも考えている。既に提供が始まっており、同社のAIoTモジュールを搭載した製品が年内にも発表予定だという。(インプレスウオッチ)