圧倒的採用力で優秀人材を確保 サンブリッジ取締役兼人事・組織責任者の梶川拓也氏に聞く

 
サンブリッジ取締役兼人事・組織責任者の梶川拓也氏

 クラウドベースのCRM(顧客関係管理)、SFA(営業支援システム)の分野で世界最大の企業に成長した米セールスフォース・ドットコム。そのセールスフォースの日本市場での有力な開発パートナーとして地歩を固めてきたのが、サンブリッジ(東京都渋谷区)だ。梶川拓也取締役兼人事・組織責任者(CHO)に現状や今後の方向性を聞いた。

 売上高年間1.5倍増

 --セールスフォースの躍進が目覚ましい

 「年商1兆円を超えたにもかかわらず、前期に比べて25%増のペースで売り上げを伸ばしている。M&A(企業の合併・買収)も積極的で、CRMなど営業支援ツール分野では独り勝ちの様相を呈している。顧客の成功のために徹底的にサポートするという考え方と、定額ビジネスを進化させている点が成功の要因だと分析している。当社もセールスフォース製品をメインに扱っていることもあって、売上高が年間1.5倍のペースで増えている」

 --サンブリッジの強みは

 「営業支援ツールにはCRM、SFA、MA(マーケティングオートメーション)といった種類があるが、顧客に直接ツールを提供する開発パートナーは、CRMならCRMだけ、MAならMAだけしか扱わないという企業がほとんどだ。1つの分野を深く開発した方が効率がいいためだ。それに対し、当社はそれぞれをつないで提供しているのが強み。営業の見込み客からリピーターまで一貫して提供できるなど、サービスの競争力が飛躍的に高まる。さらに言うと、扱うソフトは何もセールスフォースだけではなく、他社のツールを組み合わせることもできる。顧客に最適なソリューションの構築を常に考えている」

 成功のお手伝いを

 --アフターフォローや提案力にも定評がある

 「顧客に徹底的に寄り添い、成功のお手伝いをする気持ちを大切にしている。アフターフォローにも全力を注いでいる。必要とあらば、顧客に組織改正を提案する場合もある。こうした姿勢はセールスフォースにはいろいろ学ばせてもらっている部分も大きい」

 --産業界では人手不足が深刻化している

 「当社は圧倒的な採用力があるので優秀な人材が採れていて、なおかつ活躍してくれている。人生100年時代を迎え、今の若者は将来に不安や焦りを感じている。かつての大企業は人材投資を惜しまなかったが、今はそういう時代ではなくなった。当社の事業は健全な成長を遂げており、将来に向けて地力を付けたいという人にとって良質な修業の場になっていると自負している。地頭(じあたま)を採用基準にしているが、名だたる大企業から転職してくる人も少なくない」

【プロフィル】梶川拓也

 かじかわ・たくや 大阪大経済卒。1997年リクルート入社。同年ソニー入社。2003年チップワンストップ入社、取締役就任。10年日本最大の寄付型クラウドファンディングのジャストギビングジャパン(現ジャパンギビング)事務局長就任。17年サンブリッジ入社。同年3月から現職。45歳。広島県出身。

【会社概要】サンブリッジ

 ▽本社=東京都渋谷区恵比寿南1-5-5 JR恵比寿ビル11階

 ▽創業=1999年12月

 ▽設立=2012年10月

 ▽従業員=92人 (2018年9月末時点)

 ▽事業内容=クラウドソリューション事業、クラウドマーケティング事業、クラウド製品開発事業など