フェニクシー、大企業発ベンチャー創出 他社出身者と住み込み起業挑戦
起業支援を手掛けるフェニクシーは、大企業に所属しながら起業を目指す人向けの育成プログラムを始める。住居付きインキュベーション施設で、他社出身者と住み込みで起業準備に取り組む。ビジネスピッチによる選考を経て、ベンチャーキャピタルなどから投資を受けて起業する機会を得られる。安定した環境で挑戦できるので取り組みやすくなり、企業価値10億ドル(約1120億円)以上の「ユニコーンベンチャー」の創出を促す。
「大企業発ベンチャー」の創業を目指すのは、日本の起業率が5%で、欧米の半分ほどしかないためだ。企業に在籍したまま安定した基盤を用意することで、優秀な人材が挑戦しやすくする。
参加企業を対象に事業アイデアを募集し、各社1人以上を選抜。選ばれた人はインキュベーション施設内で他の志望者と約4カ月間、泊まり込みで起業準備に取り組む。事業計画がビジネスピッチで評価されれば、他のシェアオフィスに移り試行しながら事業を修正し、ベンチャーキャピタルなどの出資のめどがつけば起業となる。
インキュベーション施設は、京都市中京区の京都大学近くに同社の関連会社が建設。半年ごとに新たな志望者と入れ替える。寝起きを共にして交流することで、革新的なアイデアが打ち出される効果を狙う。
参加企業は、年会費として1000万円を負担する。既に味の素、カルチュア・コンビニエンス・クラブ、ダイキン工業、東京海上ホールディングス、NISSHA、富士フイルム、三菱ケミカルホールディングスなどが参加している。
企業にとっては社内起業制度と違い、社内文化と違う環境での新規事業開発の機会となるほか、投資家視点を有する経営人材の育成にもつながる。
既に参加企業以外からも問い合わせが寄せられ、広がりをみせている。2020年以降には京都以外にもインキュベーション施設を展開するほか、独自ファンドによる100億円規模のスタートアップ投資も計画している。
橋寺由紀子社長は「社会課題解決につながるユニコーンベンチャーを育成し、次世代の起業へつながる好循環を生み出したい」と話している。
◇
【会社概要】フェニクシー
▽本社=京都市中京区河原町通二条下る二丁目下丸屋町403番地
▽設立=2018年3月
▽資本金=1980万円(資本準備金を含む)
▽事業内容=新規事業創出支援
関連記事