大型テレビ、新製品続々 4K8K放送へ臨場感向上 買い換え需要狙う

 
大手量販店ビックカメラに並ぶ4K対応テレビ=21日、東京都新宿区

 電機メーカーが高画質の大画面薄型テレビに力を入れ、新製品を投入する動きが相次いでいる。12月1日に始まる超高精細の4K8K衛星放送に向け、音質も追求して臨場感を向上。2011年7月の地上デジタル放送移行で購入した製品の買い替え需要などを狙う。

 大手量販店ビックカメラによると、今年10月の4K対応テレビの売上金額は前年同月と比べ3割増えた。販売担当者は「購入者は地デジ向けに購入した製品の買い替えがほとんどだ。50型以上でスピーカーとセットの購入も多い」と説明した。

 メーカー各社は4K対応の新製品で、こうした需要を取り込む考えだ。ソニーは「ブラビア」ブランドから、有機ELテレビのA9Fシリーズを10月に発売。画面全体がスピーカーとして振動し、「画面の中の人が実際に話し掛けてくるようだ」(広報)という迫力のある音を売りにする。想定価格は65型が70万円前後で、55型が48万円前後。

 パナソニックは「ビエラ」の有機ELテレビ、FZ1000シリーズを6月から販売している。税別で65型が70万円前後、55型は50万円前後。自社の音響機器ブランド「テクニクス」と開発したスピーカーを搭載した。

 新放送視聴に別途購入が必要なチューナーを内蔵した製品も出ている。シャープは今月17日、世界で初めて8Kにも対応した「アクオス」を発売し、60型~80型の大型サイズで81万~216万円前後。東芝映像ソリューション(青森県三沢市)が9月発売した「レグザ」の新シリーズは55型が26万円前後、49型が22万円前後で、重低音を改良したスピーカーが付く。

 電子情報技術産業協会の調査では、薄型テレビ出荷台数のうち4K対応機種は増加傾向で、10月は全体の47.8%とほぼ半数を占めた。来年10月の消費税増税を見据えた駆け込み需要も予想され、販売競争はさらに活発になりそうだ。