【2019 成長への展望】ローソン社長・竹増貞信さん(49)
■快適な買い物体験へスマホペイ導入
--店舗のデジタル化が加速してきた
「深刻な人手不足や人件費高騰もあり、さらにデジタル化を追求しなければならない。オープン・イノベーションセンターで、より効率的なオペレーションの研究などに挑戦している。昨年は顧客がスマートフォンを使って決済する『スマホペイ』を導入した。今年10月をめどに導入店を1000店に拡大する」
--決済面での改善を進めている
「昨年、自動で釣り銭を出す新型レジへの入れ替えが完了した。これを現金も使えるセルフレジとする実証実験を今年から始める。レジ待ちはストレスがかかるため、どんどんなくして快適な買い物体験を提供していきたい。スマホペイもそうだが、店側としてはレジの人手不足の解消に役立てる狙いもある」
--「夕夜間元年」をうたい総菜など中食を強化してきている
「夕夜間のカテゴリーは数字が伸びており手応えを感じている。共働きの増加など社会構造や生活様式の変化で夕夜間の時間帯が忙しい世帯が増えている。単身高齢者も増加する。この時間帯に近くの店で何でもそろえば利便性が高く、新たなニーズに応えられると考える」
「こうしたニーズの変化への対応では他に、野菜や肉などの食材をスマホのアプリで朝に注文すれば、夕方にローソンで受け取れるサービス『ローソンフレッシュピック』がある。主に首都圏で拡大させていくが、地方にもニーズがあると思う。サービス利用可能な店舗は現在約1600店だが、今年度内にその倍近い3000店が視野に入っている」
--介護相談などの窓口を持つ高齢化対応の店作りにも注力する
「例えば千駄木不忍通店(東京都文京区)は介護相談窓口や調剤薬局、コミュニティースペースもあり、評判はかなりいい。『あそこに行けばだいたいの事は解決する』」という存在となっている。これからのローソンは、物販だけでなく社会の課題を解決していける存在になっていきたいと考えている」
--今年の消費動向の見通しは
「新元号と祝賀ムードに続き、サッカーの女子ワールドカップ(W杯)、それからラグビーワールドカップがあり、訪日外国人客(インバウンド)の増加も含めて今年の消費には期待している。根強い健康志向を受けて(美と健康がテーマの)ナチュラルローソンの時代が来たといえる。2020年度に現在の倍以上の300店を出店させていく方針だ」
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【プロフィル】竹増貞信
たけます・さだのぶ 大阪大経卒。1993年三菱商事入社。2014年5月、ローソン副社長。16年6月から現職。大阪府出身。
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