ゴルフバックに西陣織を活用 手作りの良さと日本らしさで活路見いだす企業
日本生産性本部のレジャー白書によると、日本のゴルフ人口はピークだった1994年の1450万人から2017年には630万人と約4割に減った。そんななか、小山ゴルフバック製作所(さいたま市南区)は、手作りの良さと日本らしさを前面に出したゴルフバッグで活路を見いだそうとしている。
同社が手掛けるのは西陣織の布地を使ったゴルフバッグ。あるプロゴルファーから「もっと派手で、パッと明るくなるようなデザインのバッグがあれば」と聞いたのがきっかけだ。小山光夫代表は、たまたま手持ちの西陣織の布地を使って作った。すると「私も作ってほしい」と注文が少しずつ入るようになった。バッグの大きさは、高さ80センチ、直径25センチ。芯材に、植物の渋などに含まれるタンニンを使ってなめしたヌメ革を貼り付け、切り口を染め上げるコバ染めを施してから裁断。その後、西陣織の布地と縫い合わせて形を整える。
全て社長と7人の従業員による手作業だ。1人で全作業をこなすと3日がかり。そのため価格は最低30万円はするというが、縫製がしっかりしていることから、国内外のプロゴルファーに人気が高い。末永く使ってもらえるよう修理にも応じる。
小山代表は、家業が縫製工場だったが、生産拠点の海外シフトが進むなかで「ゴルフが趣味だった父から、これからはゴルフがもっとポピュラーな存在になる」と言われたのを機に、1967年の高校卒業後、親戚が経営するゴルフバッグ工場へ就職。そこで生地の選び方や裁断、縫製などバッグづくりのノウハウを学ぶ。77年7月、のれん分けの形で小山ゴルフバック製作所を創業した。
70年代後半から80年代にかけて経済成長とともに、いわゆる「接待ゴルフ」にいそしむビジネスマンも多く、当時はどんなバッグでも作れば売れる良い時代。当時はゴルフバッグを手掛ける会社が国内に約120社あったという。
ただ、良い時代も長くは続かず、バブル崩壊とともに接待ゴルフが下火となったことで、ゴルフ人口も大きく減少した。いまでもゴルフバッグを作っているところは「恐らく数軒しかない」(小山代表)。小山代表は、い草を使ったゴルフバッグなども考えているという。「ここで働く従業員はみんなものづくりが大好き。これからも良いバッグを作って、ゴルフを盛り上げたい」と話している。
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【会社概要】小山ゴルフバック製作所
▽本社=さいたま市南区大谷口5507
▽設立=1977年7月
▽資本金=500万円
▽従業員=7人
▽事業内容=ゴルフバッグの製造販売
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