【2019 成長への展望】スマホ向けゲーム、収益の柱の一つに 任天堂・古川俊太郎社長

 

 --社長就任から半年がたつ

 「日々めまぐるしい。非常にうれしいこともあればがっかりすることも。一喜一憂せず過ごしている」

 --年末商戦が好調だった

 「家庭用ゲーム機『ニンテンドースイッチ』のソフトが伸びた。『スーパーマリオパーティ』は昨年10月の発売から1カ月での販売は全世界で150万本。『ポケットモンスター』のシリーズ最新作は、発売初週で300万本。『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』が初週で500万本が売れた」

 --スイッチの年間2000万台の目標は

 「かなり高く達成しがいのある数字。年明けにこの勢いがどの程度残っているかだと思う。目標は維持する。今の販売の主眼はスイッチ。今のところ後継機種、値下げについては考えていない」

 --スマートフォン向けゲームの目標は

 「スマホは普及台数が圧倒的に多い。1回売って終わりではなく、お客さまとの関係を構築していくサービス運営型のビジネスだ。ゲーム専用機でやっていることと違うので、経験を積んでいる最中だ。さまざまなジャンルのゲームをお届けしたいなと思っている。いずれは収益の柱を支える一つにしていきたい」

 --eスポーツの振興についてどう考える

 「すでに当社のゲームで利用者が競う『スプラトゥーン甲子園』というイベントを4年行っている。年齢やゲーム経験を問わず、幅広い方にやっていただきたいという考え。ただ、プレーヤー育成については特に考えてない」

 --11月、任天堂のゲームのインターネット実況が実質的に解禁された

 「時代の流れでゲームのライブ配信が増え、動画の内容を事前に確認することが難しくなってきた。当社でガイドラインを示し、ルールを守ってやっていただくのが良いのではないかと考えた。動画の内容を事前審査するサービスは昨年12月に終了した。解禁による収益化は考えておらず、あくまで任天堂のゲーム人口の拡大を目指す」

 --売り手市場で人材獲得が難しくなっている

 「獲得競争は厳しさを増しているが、競争力の源泉なのでしっかり取り組んでいく。採用に関しては長期的な視点で考えている。任天堂という会社は娯楽の会社。笑顔を作るのが使命。時代の流れに対し、柔軟に変われる人を求めている。興味を持っていただけようインターンシップなどを以前にも増して行い、われわれの考え方について知らせていきたい」

【プロフィル】古川俊太郎

 ふるかわ・しゅんたろう 早大卒。1994年任天堂入社。取締役常務執行役員を経て2018年6月から現職。東京都出身。