三菱地所、東大発ベンチャーの支援強化 本郷エリアに起業向け施設

 
東大の近くに三菱地所が開設する起業家向け施設のイメージ=東京都文京区

 三菱地所は東大と連携し、東大発ベンチャーの支援態勢を強化する。その一環として本郷キャンパス(東京都文京区)の近くに立地するビルに、個室やコワーキングスペースなどで構成された施設を開設。また、同社が東京・丸の内や大手町で運営する拠点との連携を図り、協業を目指す。

 経済産業省によると2017年度の時点で大学発ベンチャーの数は2000を超えている。このうち東大発ベンチャーは245社。特に研究開発型の革新的テクノロジーを指すリアルテック系など、学術成果にのっとった技術を基盤とするベンチャーの動向に注目が集まっている。

 こうした状況から、東大産学協創推進本部が主体となって「東京大学FoundX」というプログラムをスタート。起業前の卒業生や研究者、学生を対象にした支援活動を、2月から順次開始する。三菱地所が開設する施設は、こうした活動の拠点となる。

 東大発ベンチャーは本郷エリアに集積している。一方、三菱地所はフィンテック企業向けのシェアオフィス「FINOLAB(フィノラボ)」や、国内外の先端企業向け支援施設を大手町で運営するなど、創業間もない有力ベンチャーであるスタートアップの育成に力を入れている。また、東大発ベンチャーが大手町に本社を構える事例も顕在化している。

 大手町と丸の内、有楽町を合わせた「大丸有エリア」の売りは、「法律事務所や監査法人、大手商社やメガバンクがそろっている点」(三菱地所の吉田淳一社長)。特に法人向けのBtoBビジネスを展開するに当たっては、親和性が高いとみられる。また、東大の最寄り駅である「本郷三丁目」と大手町は地下鉄で約5分と地理的にも恵まれており、今後、東大発ベンチャーとの連携態勢を強化する。

 xTECH営業部営業・新施設開発ユニットの平井瑛氏は「同じ場所にスタートアップを呼ぶだけでは協業は起きない。食事会から実証実験に至るまで、幅広くサポートしていきたい」と話している。