NTT、Jリーグをアシスト 試合映像や選手データを配信、スポーツ産業の変革支援
NTTとJリーグは14日、Jリーグが保有する試合映像や選手のデータなどを一元的に管理し、仮想現実(VR)映像やパブリックビューイング(PV)での配信やチーム強化に活用できるシステム「JリーグFUROSIKI(ふろしき)」を構築すると発表した。今季のJ1で運用を開始する。背景には、東京五輪などが開催されるため、メインスタジアムの使用が制限されて集客数が低迷する危機感がある。
「相当大きな風呂敷の話だが、十分実現可能だと思っている」。Jリーグの村井満チェアマンはこの日の発表会でこう述べ、自信を示した。リーグ戦などで年間1000試合超の映像や選手の競技データを一元管理することで、利用方法に合わせた加工がしやすくなり幅広いサービスにつながる。将来的には、特定の選手に注目したいとか、競技中の選手の声が聞きたいといった、個人の好みに合わせた映像を人工知能(AI)が自動で編集し配信することも可能になる。
今回のシステムを活用し、5月12日に神戸市で開催されるJ1のヴィッセル神戸対鹿島アントラーズ戦のPVを東京都内で行う。このほか、試合中のデータを各チームのスタッフが分析するシステムも今月29日に導入。リアルタイムで戦略分析を行い、作戦変更することが可能になる。Jリーグでは昨年、競技規則が改正され、試合中の通信機器の使用が解禁された。
今秋に開催されるラグビーワールドカップ(W杯)や来年の東京五輪・パラリンピックでは、国内の主要スタジアムが競技会場となり、Jリーグは収容人数の少ないグラウンドの使用を余儀なくされる。配信事業などでスタジアム外での観戦を強化し、観客動員数の減少を補う考えだ。
「JリーグFUROSIKI」のシステムは他の競技での応用も視野に入れる。NTTの澤田純社長は「新しい付加価値をスポーツや娯楽分野にまで提供していきたい」と話した。
プロ野球などでもデータ活用が本格化しており、競技の観戦方法や選手の育成、競技の質の向上など、スポーツ産業の変革に期待が高まる。
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