深夜勤務禁止、会議は30分… 大企業、超勤抑制に本腰

 

 政府が働き方改革の柱に据えた罰則付きの残業規制が1日に導入されたことを受け、大企業が超過勤務抑制に本腰を入れている。規制は、どんな事情があっても残業は年720時間が上限としたが、より厳しいルールを設ける企業は少なくない。だらだらと続きがちな会議の時間を短くしたり、深夜勤務を原則禁止にしたりする企業も目立つ。

 2015年に長時間労働の若手社員が自殺したKDDIは、17年度から年間の残業上限を従来の720時間から540時間に変更。広報担当者は「それ以降、社員の残業は月平均で約19時間に抑えられている」と話す。

 NTTドコモは19年度の残業を年600時間までとする独自の上限を設定。トヨタ自動車は労働組合との協議で、以前から年360時間の上限を導入しているという。一方、東芝は4月から、午後8時を完全退社時刻と決め、緊急時を除いて午後8時以降と休日の仕事関係のメール送信も禁じた。社内の会議は原則30分以内とした。中堅社員は「無駄な業務は削減しようという意識になってきた」と喜ぶ。

 15年に新入社員が長時間労働やパワハラを苦に自殺した電通は、本社勤務の全社員が午後10時までに退社。パナソニックは原則、全社員が午後8時までに退社し、ユニ・チャームは午後10時以降の勤務は原則禁止だ。

 エーザイは4月から、午後11時すぎまで働いた場合、翌日が平日なら代休が取れる制度をスタートした。オリックスは有給休暇の取得を後押しし、労働時間を減らすことを狙って、5日連続で休暇を取った社員に5万円を支給している。

 社員に終業から始業まで十分に休息させる「勤務間インターバル」を導入した企業も多く、最低限の休息時間をソフトバンクは10時間、大和証券グループ本社は9時間、中部電力は8時間とした。