「対外的な信用力が低下」サンヒット/「好調な受注環境が、逆に資金不足」イメージフィールド
ドラマ制作受注増も資金繰り悪化
▼サンヒット サンヒットは5月14日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し翌15日、保全管理命令を受けた。
同社はクラフト用品や裁縫用品を主力に、インテリア雑貨、ノベルティーグッズの企画・販売を手掛けていた。大手小売店や100円ショップへの卸売りとともに、直営店やネットショップでの小売りも手掛け、2017年8月期は売上高約31億5000万円をあげていた。
しかし、直営店の出店費用なども含めた設備投資による多額の借入金が重くのしかかり、近年は厳しい資金繰りを強いられていた。
そうした中、過去からの決算操作で維持してきた資金繰りも限界となり、19年3月には金融機関に対して借入金の返済条件変更を要請するなどし、対外的な信用力が低下。ここにきて、再度の資金ショートを起こし5月に経営の行き詰まりが表面化したことで金融機関との調整がうまくいかず、今回の措置となった。
▼イメージフィールド イメージフィールドは5月15日、東京地裁に民事再生法の適用を申請した。
同社は、テレビドラマ「三匹のおっさん」「逃げるは恥だが役に立つ」や「マジすか学園」「チアダン」などの人気ドラマの制作実績がある映像制作会社で、2019年3月期は25億1200万円の売上高を計上していた。だが、多数の制作を手掛ける中で、一部の大型制作案件や海外案件で想定以上のコストが重なったことなどで資金繰りが急激に悪化し、今回の措置となった。
なお、ジャスダック上場の「KeyHolder」の連結子会社のフーリンラージ(株)(東京都渋谷区)がイメージフィールドとスポンサー支援に関する基本合意書を締結。「2億円を当面の運転資金とし、つなぎ融資の実行により、イメージフィールドの事業再生支援を行う」(KeyHolder)としている。
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〈チェックポイント〉
サンヒットは長年、決算書を操作し金融機関を欺いていた。31億円の売り上げに対し、金融債務だけで約70億円に上り、粉飾規模の大きさを物語っている。数字の裏付けのない粉飾は、いずれどこかで綻(ほころ)ぶ。と同時に、粉飾決算は詐欺などの刑事責任を問われかねないリスクもあることを肝に銘じるべきだ。
イメージフィールドはテレビドラマや映画などを手掛け、気鋭の制作会社として知られていたが、運転資金が追いつかなかった。限られた制作費のなかで、撮影費用や人件費などのコストが高まり、利益を圧迫した。
数々の人気作を手掛け、好調な受注環境が、逆に資金不足を悪化させてしまうジレンマとなった。(東京商工リサーチ常務情報本部長 友田信男)
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【会社概要】サンヒット
▽本社=埼玉県八潮市
▽設立=1987年9月
▽資本金=2185万5000円
▽負債額=88億2493万円
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【会社概要】イメージフィールド
▽本社=東京都新宿区
▽設立=2002年5月
▽資本金=1000万円
▽負債額=約10億円