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外食産業、進む店舗の禁煙化 サイゼリヤは「全席完了」、喫煙にも配慮

 外食産業が店舗の禁煙対策を加速させている。嫌煙意識の高まりを受け、受動喫煙対策を強化する改正健康増進法が全面施行される来年4月を前に、対応を先行実施しようとの判断だ。ファミリーレストランのサイゼリヤは1日、全国約1000店舗の全席禁煙化を完了。喫茶店や居酒屋など他業態でも喫煙者に配慮しながらの対応が進んでいる。

 サイゼリヤは昨年7月に一部店舗で禁煙化を始めた。当初は今年9月に完了させる予定だったが、喫煙スペースの清掃などを急ぎ、前倒しに成功した。サイゼリヤ飯田橋PLANO店(東京都千代田区)は5月14日に全席を禁煙化。店内の約4分の1を覆っていたガラスの仕切りがなくなった。「喫煙スペースを使っていたお客さまは来なくなったがその分、家族連れが増えた」という。

 改正健康増進法では、来年4月から屋内は原則禁煙となる。だが、客席面積100平方メートル超であることなど一定条件を満たせば、紙巻きたばこも吸える喫煙専用室や、加熱式たばこなら飲食可能な専用フロアなどの設置が可能だ。

 銀座ルノアールは5月30日、「従業員の健康に配慮する」として、運営する喫茶店全約120店舗で紙巻きたばこの喫煙を来年4月に禁止すると発表した。店舗形態に応じ、一部は全面禁煙にし、他は喫煙室を設け、飲食しながら加熱式たばこを吸えるようにする。

 また、居酒屋「はなの舞」や「さかなや道場」を運営するチムニーは「吸う方も吸わない方も居心地よく飲食いただきたい」と、店舗内喫煙室の設置を進める。客席4席分のスペースを約100万円かけ喫煙室に改装する方法が中心だが、対応が完了したのは全体の2割。今年4月までに東京都や神奈川県での対応完了を目指したが終わっておらず、「店の規模や建物の構造次第では喫煙室の設置が難しい」という。

 日本たばこ産業(JT)は、条例などにも対応できるよう、2004年から「分煙コンサルティング」を開始。全国で約400人が、喫煙場所設置協力も含め、企業や飲食店に無償でアドバイスを展開している。(吉村英輝)