スマホゲー、観光・健康に一役 年内配信ドラクエ新作、ポケGOに続け

 
スマートフォン向けゲーム「ドラゴンクエストウォーク」について発表するゲームデザイナーの堀井雄二さん(左)ら=3日、東京都港区

 スクウェア・エニックスは3日、人気ゲームシリーズ「ドラゴンクエスト」のスマートフォン向け新作「ドラゴンクエストウォーク」を年内に開始すると発表した。スマホの位置情報を使って町を歩くと、実際の地図と連動した画面にゲームキャラクターが出現、登場してくる強敵のモンスターと戦うなど勇者さながらの冒険を体験できる。日常生活を娯楽に変えるゲームには、高まる健康志向を追い風に大きな収益を生む期待が高まっている。

 観光振興に一役

 本サービスの開始に先立ち、スクエニは11日から東京、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川の7都県限定で試作版を先行配信する予定で、参加者を5日まで公式サイトで2万人募集する。

 ゲームでは、ドラゴンクエストの登場人物からさまざまな依頼を受けて、目的地に向かって歩く。

 道中で遭遇するモンスターを倒したり、道具を入手したりして、冒険を進める。金閣寺(京都市)や守礼門(那覇市)など、実際の観光名所も登場。その土地ならではの冒険が用意されており、観光振興にも一役買いそうだ。

 ドラゴンクエストシリーズのゲームデザイナーの堀井雄二さんは「町にモンスターが出現するので新しい体験ができる。スマホを持って冒険を楽しんでほしい」と話した。

 位置情報を使ったゲームは2012年、米グーグル関連のナイアンティックが開発した「イングレス」で人気に火が点いた。ナイアンティックと任天堂の関連会社が共同開発した「ポケモンGO(ゴー)」が16年に配信されると、爆発的な人気を呼び、老若男女を問わず街中でゲームを遊ぶ光景がみられた。18年末までのダウンロード数は全世界で約10億超に上る。

 昨年8月末に神奈川県横須賀市で開催した「限定ポケモン」が出現するイベントでは、抽選制にもかかわらず、5日間で20万人以上が集まった。観光誘客効果への期待も高く、地方自治体などが注目している。

 健康産業と融合も

 位置情報ゲームは、歩くといった日常行為を収益に結びつけた。米調査会社のセンサータワーによると、ポケモンGOの19年1~3月期の売り上げは前年同期比39.4%増の2億500万ドル(約222億円)。米市場でのシェアは約35%で、日本市場の売り上げが約29%を占める。今後は、ポケモンと一緒に睡眠時間を計測しながら休息するサービス「ポケモンスリープ」を20年に開始する。

 国内外で人気の高いシリーズの位置情報ゲームが相次いで投入されることで、健康産業との融合がさらに加速しそうだ。(高木克聡)