【関電金品受領問題会見詳報(1)】受領は20人、計3億2千万円「社会の皆様に多大なご迷惑」岩根社長謝罪

 
関西電力の役員らが高浜町元助役から金品受領していた問題を受け、岩根茂樹社長らが会見=27日午前、大阪市北区(前川純一郎撮影)

 関西電力の八木誠会長(69)や岩根茂樹社長(66)を含む役員らが、関電高浜原発が立地する福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(今年3月に90歳で死亡)から、多額の金品を受け取っていた問題で、岩根社長は27日午前11時から、大阪市内の本店で記者会見を開いた。会見での主なやり取りは以下の通り。

 《午前10時59分、関西電力の岩根茂樹社長は、ダークスーツに青のネクタイ姿で、大阪市北区の関電本店33階の記者会見場に姿を見せた。会見場には朝早くから約100人の記者が集合。岩根社長はカメラのおびただしいフラッシュを浴びながら、記者に向かって深々と一礼すると着席。持参した紙に目を落としながらおもむろに口を開いた》

 岩根社長「急遽(きゅうきょ)お集まりいただきまして誠に申し訳ございません。このたびは関係者の皆さま、社会の皆さまに多大なご迷惑をおかけしたことを、私から深くおわび申し上げます」

 《岩根社長は立ち上がり、十数秒間、深々と一礼した》

 岩根社長「それでは着席します。今回の件について、まず私から説明します。昨年の国税当局の調査により、当社の役員等が社外の関係者から多額の金品を受領していることが確認されました。このため、昨年7月に社外の弁護士を含めた調査委員会を社内に設置し、調査を行いました。そして、調査の結果、私を含め、金品については受け取りを強く拒んだものの、受取らざるを得ないような返却困難な状況があったことから、返却の機会をうかがいながら一時的に各人の管理下で保管していたこと、現在のところ儀礼の範囲内を除いてすでに返却を行っていることを確認しました。

 その後は社内的に再発防止策をまとめ、実施してまいりました。税務当局からの指摘を踏まえ、所得税を修正申告し、納付もしました。金品は一時的に保管したもののすでに返却を行っていること、また発注業務に問題がないことを確認していますが、コンプライアンス上、疑義を持たれかねない事態と考えており、厳粛に受け止めているところです。

 今回の事態は私を含めてすでに社内処分を行っております。今後、より一層のコンプライアンスの徹底に努めてまいりたいと思います。私からは以上です」

 《岩根社長の会見冒頭の説明は3分で終了した。その後、広報室長の進行で質疑応答に移った》

--まず、今回の金品の受領ですが、誰が、いつ、どのように受取っていたのか、事実関係を教えてください

 岩根社長「社内に調査委員会を設置しまして、平成30年までの7年間にわたり調査を行った結果、物品等を渡されたものは20名いました。金額の総額は3億2千万円です。いずれも現時点では儀礼の範囲内以外は返却をしています」

--社内処分はどんな処分なんでしょうか。あと、社長職の辞任などは考えていますか

 岩根社長「すでに本件の調査内容を受け、関係者の処分を行っています。報酬返上を含む処分です。一番の問題は、会社として対処すべき問題を、個人として対処していたことだったと思います。当社の社員が預かった金品を個人の管理下に置いていたということは不適切でした。本件を会社として厳粛に受け止めておりまして、今後とも再発防止策を確実に実施し、職務にあたってまいりたいと思います」

--金品を渡したのは森山氏一人からなんですか。あと、名目は

 岩根社長「一人です。名目はさまざまなものがあります。例えば中元、歳暮といったものです。金額については物品やスーツ券など一定の金額の合計額とお考えいただきたい。

 社内調査の結果、金品が個人口座に振り込まれたということはありません。基本的には直接、本人から渡されています」

--原資はどういう認識があったのか。建設会社から3億円受領、その中から金品をおくってきたということだが、関電側の資金が環流したという認識はありますか

 岩根社長「そのような認識はございません、調査の結果、対価的行為もなく、当該人物に関係する(工事の)発注についても、社内ルールにもとづいて適切に実施したという認識です」