関電が臨時取締役会開催 午後に“疑惑”の全容発表へ

 
2日午後2時から大阪市内で会見に臨む関西電力の八木誠会長
 福井県高浜町の元助役森山栄治氏(同町提供)

 関西電力は2日午前10時から、臨時取締役会を開いた。役員ら20人が福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(故人)から多額の金品を受け取っていた問題について、取締役会で初めて報告される。昨年7~9月に行なった調査内容の説明のほか、今後、対象範囲を広げて行う再調査の方針について報告される見通し。

 関電は9月27日の記者会見で、社内調査の結果として八木誠会長と岩根茂樹社長ら計20人が計3億2千万円相当の金品を受け取っていたと発表。しかし、他の受領者の氏名や金品の内容、受け取った時期などは「個人情報」として明らかにせず、政府や筆頭株主である大阪市などから批判を浴びていた。

 その後、関電は「前回の会見の中身は不十分だった」(岩根社長)と方針を転換。臨時取締役会終了後の午後2時から、大阪市内で八木会長と岩根社長が出席し、改めて記者会見する。昨年まとめた調査報告書について、受領者の氏名や受領品など原則すべてを公表するという。

 経営責任を問う声が高まっているが、八木会長と岩根社長はいずれも続投の方針を示している。