自動運転バス、来年末にも運行 大津市が来月実証実験
大津市は、来年末にもJR大津駅と湖岸エリアを結ぶ自動運転バスの運行を始める方針を固めた。11月3~8日に市民らが乗車する実証実験を行い、運行ルートの選定などを行う。市中心部から琵琶湖岸へのアクセスを改善することで、観光客の利便性向上を図る。
市は山間部で暮らす高齢者らの移動手段確保や増加傾向にある観光客のニーズに対応することを目的に、自動運転技術を用いた交通網の整備を計画している。3月にはJR大津駅と琵琶湖岸を結ぶ約0・7キロのコースを往復する自動運転バスの実証実験を行った。
今回の実証実験はコースをJR大津駅から、びわ湖大津プリンスホテルまでの計約3キロに延長し、途中で琵琶湖ホテルや県立びわ湖ホール近くのバス停に停車する。実用化をにらみ、3月の実験では1日だった実験期間を1週間に延ばし、走行速度も引き上げる。自動運転の段階(レベル0~5)のうち、運転手が乗らずに限られた区域を走行する「レベル4」の自動運転も一部の区間で導入する。
電車やバスなど複数の交通機関を一体的に提供する「MaaS(マース)」の実験と並行して行い、京阪グループなどが運営する市内の他の交通機関と自動運転バスとの連動を目指す。
越直美市長は「先進都市として、自動運転とMaaSを組み合わせて実用化を進めたい」と話している。
市は実証実験に参加する乗車モニター400人を募集している。今月15日午後5時までに交通戦略室の電子申請システム=QRコード=などで受け付ける。結果は25日までにメールか文書で通知する。応募多数の場合は抽選となる。問い合わせは交通戦略室(077・528・2736)。
関連記事