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トヨタグループ各社、「未来の車」提案 感情把握し香りや温度調整

 トヨタ自動車グループの部品メーカー各社が、開催中の東京モーターショーで最新技術を披露し、自動運転などに対応した未来の車内の過ごし方を提案している。自動車用シート大手のトヨタ紡織は、車内カメラやセンサーで乗客の目の動きや心拍数を感知して感情を把握し、車内の香りや温度を調整してくれる試作車を展示した。

 座席位置も変化するようにし、リラックスしたい時や集中したい時など気分に応じた車内環境を実現。沼毅社長は「信頼できるコンシェルジュのように人を見守ることができる」と胸を張った。

 豊田合成は、衝突時の被害を軽減できるよう、車体がゴムや樹脂製のコンセプトカーを用意。人工知能(AI)も搭載し、車体に触れることで、車と意思疎通を図れる使い方を提案した。

 デンソーは、通信機能を備えインターネットとつながる車「コネクテッドカー」の登場で、生活がどう便利になるかを体験できる車両模型を展示。次世代技術開発のため、ソフトウエアの知識を持つ人材を現在の約9000人から2025年度までに1万2000人に増やす計画も公表した。