【ピックアップ】社会貢献フォーラム 防災意識テーマ

 
「地域を繋ぐ防災意識~いま、私たちにできること~」をテーマにディスカッションが行われた

 平和で住みよい社会づくりに貢献する事業の助成や社会貢献活動の顕彰を行う全日本社会貢献団体機構(会長・杉浦正健氏)は8日、大分県大分市のコンパルホールで社会貢献フォーラムを開催。約300人が参加した。

 「地域を繋ぐ防災意識~いま、私たちにできること~」をテーマに開催された今回のフォーラムは、第1部で気象予報士の天達武史氏を講師に「天気の達人から見た近年の気象災害」と題した講演を実施。フジテレビ系列番組「情報プレゼンターとくダネ!」の気象キャスターとして知られる天達氏は、気象予報士を目指すようになったきっかけや資格を取る難しさなど、個人のエピソードを交えながら本題にアプローチ。「防災の3K」(「気づく、考える、行動する」)を訴え、最後の「行動すること」がもっとも重要であると伝えた。

 第2部では、天達氏に加えて、大分大学で減災・復興デザイン教育センター長を務める小林佑司教授、大分合同新聞社の藤内教史編集委員、大分県遊技業協同組合(大分県遊協)の力武一郎理事長がパネリストとして登壇。アナウンサーの松村真貴子氏をコーディネーターに、主題である「地域を繋ぐ防災意識~いま、私たちにできること~」に関するディスカッションを行った。

 大分の防災について学び、問題を共有するなか、力武理事長は大分県遊協および全日本遊技事業協同組合連合会傘下の51組合による社会貢献への取り組みについて説明。力武理事長自身は、“業の最適化”を目指すという言葉を通して、パチンコ・パチスロは余暇や明日への活力という明るい面、一方でのめり込みという暗の面があり、この暗の面を薄めていくことが使命であると強調。業界として遊技への依存対策に力を入れており、ぱちんこ依存問題相談機関「リカバリサポート・ネットワーク」の活動について説明したほか、「安心パチンコ・パチスロアドバイザー」が全国に3万人を超えて養成されるまでになった現状を伝えた。

 防災面での取り組みでは、地震や風水害などの災害発生時に店舗の駐車場を提供する「災害発生時における施設使用等に関する協定」を、大分県と2月15日に締結したことを報告。加えて、8月には神奈川県のパチンコホール組合が地震などの大規模災害時に交通の途絶により発生する帰宅困難者を支援するための協定を神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市の4県市と結んだことなど他県での事例を紹介し、「遊技業界は地域の安全・安心の上に成り立っている業を目指している」と述べた。