SNSで話題沸騰「100日後に死ぬワニ」 日常を見守る読者に共感や悟り広がる
仕事をしたり、友人と遊んだり恋をしたり、そうした何気ない日常の先に死が待っていたら…。100日後に死ぬ運命の主人公、ワニの日常を描いたツイッター発の4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」が話題になっている。「死は誰にでもいつかは訪れるもの」。ワニの日常を見守る読者に共感や悟りが広がる。(大渡美咲)
「100日後に死ぬワニ」は昨年12月12日に漫画家でイラストレーターのきくちゆうきさんのツイッター上で連載が始まった。主人公のワニが、友達のネズミとラーメンを食べたり、漫画を見て笑ったり、先輩のワニに恋するなど、何気ない日常が描かれている。
かわいらしいほのぼのとした漫画の4コマ目の下の欄外には「死まであと〇日」とカウントダウンがある。読者はワニの運命を知っているが、ワニは100日後に死ぬことを知らない。カウントダウンされる死が迫る中で、ワニの日常がただの日常とは思えなくなってくる。
《自分もどんどん死に近づいていることを諭されている》《やりたいことをやらないと》《自分たちも遅かれ早かれ〇日後に死ぬ人間である》
きくちさんが連載を始めた当初、フォロワーは1万人ほどだったが、ツイッター上で徐々に話題となり、現在は88万人を突破。「リツイート」は毎日1万を超え、「いいね」は20万近い日もある。毎日午後7時に更新されると、さまざまな意見が飛び交う。
主人公はなぜワニなのか。きくちさんは「強いワニでもいつかは死んでしまうというギャップがある」と明かす。
きくちさんは20歳のころに友人を亡くしたことをきっかけに作品を描き始めたという。死や終わりがあることを常に意識するようにもなったとし、「何事も終わりがあるということを意識して、後悔しないで生きようと考えるようになった」と話す。
きくちさんは死はネガティブなものではなく、いずれ誰しもが起こることだと考える。
「いつ何が起こるかわからないから、いつ終わってもいいように『今日会えるから会おう』とか、何もしていなくても『今日はいい日だった』とか、今を大事にしたいという思いを漫画を通して伝えていきたい」
ワニの“命日”は3月20日。ワニの運命を見届けたときに何が待っているのか。
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