【静岡活躍企業】リンクウィズ “人のように”動くロボット向けソフトでリード

 
ロボットの設定作業の様子(提供写真)
リンクウィズの吹野豪社長

 すべての労働者に寄り添い、“さも人のように”動く産業用ロボット向けソフトウエアの開発、販売を主事業とするリンクウィズ。吹野豪社長(37)は、新型コロナウイルスを経て働き方改革も一層進むとみられる中で、自動化、ロボット化ニーズが高まり、ビジネスチャンスととらえる。(那須慎一)

 --なぜ起業したか。また企業理念は

 「私が住む浜松市は、ホンダやヤマハ、スズキなど世界に名だたるグローバルカンパニーが名を連ねるものづくり集積地域です。一方で昨今、事業継承や技能継承ができず、廃業する会社が多くあります。その背景は人口減少に伴う労働人口の減少です。これを補うべく、私たちが作る製品のコンセプトは“さも人のように”動き、判断する産業用ロボット向けソフトウエアです。全ての働く人に寄り添い、より良い働き方ができるよう設計されています。この考え方は当社の会社理念『人の業を受け継ぐロボティクスで働き方を革新する』という理念にも反映されています」

 --注力している事業内容や主なターゲットは

 「現在注力をしている事業は、1台1台のロボットに使うソフトウエアもさることながら、工場に数多く配置され、稼働をしているロボットのデータをつなぐことで『工場の見える化』を図り、生産や品質のボトルネックになっている点を解析、解決するサービスを展開しています。ロボットをネットワーク化することで人間では気づくことができないものづくりの中での小さな変化を検知し、いち早く問題点を解決するという製品です」

 --今に至るご苦労や思いは

 「私たちの会社は創業当時、今のようなビジョンも目標もありませんでした。ただ、平成27年に経産省が主宰する『始動Next Innovator』というプログラムに参加することで、視座を高くすることの大切さを学び、会社の方向が大きく転換しました。まだ何も成功を収めたわけではないですが、大きな夢を描くこと、またそれを実現するということはとても大切なことだと実感しています」

 --足元の課題は

 「地方での創業間もない企業なので採用が難しいという点です。現在クライアントとなる会社は全世界に広がっています。そのため会社も世界に目を向けた活動をする必要がありますが、そのための人材集めにとても苦労しています。状況を打破するため、首都圏でのサテライトオフィスの開設や、静岡県への移住サポートなど幅広いプログラムを用意する必要があると認識しています」

 --アフターコロナをどう見据えるか

 「このコロナ禍で働き方が急激に変わってきていると実感しています。今まで大企業ではNGとされていたビデオ会議が大幅に許容され、在宅ワークなどが浸透する結果となりました。この状況の中でものづくりも大きく変革する時期に来ていると考えます。元来、IoT(モノのインターネット)とは一つの会社の中のデータを有効活用するという認識でしたが、私はこの考え方を大きく拡張してサプライチェーン全体に当てはめることができないかと思案、提案をしています。これの実現で、『ものづくり大国日本』の新たなスタンダートを作り、グローバルなものづくり市場を牽引(けんいん)していけると信じています」

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 ■会社概要

・所在地 浜松市東区笹ケ瀬町1044の2

・設立年月日 平成25年3月

・主な事業内容 産業用ロボット向けソフトウエア開発、販売

・従業員数 38人(令和2年5月現在)

・資本金 1億円(令和2年5月現在)

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ふきの・ごう

・生年月日 昭和57年8月13日

・出身地 磐田郡龍山村(現浜松市天竜区)

・最終学歴 東京工科大工学部卒

・主な職歴 パルステック工業、Hobby Products International、アメリオを経て、平成25年3月から現職。

・受賞歴など 27年、『始動Next Innovator』シリコンバレー選出メンバー。