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日本人初の月面着陸 文科相「実現にしっかり取り組む」

 日本人初の月面着陸を盛り込んだ日米の共同宣言について、署名式に出席した萩生田光一文部科学相は10日の閣議後会見で、「日本人が史上初めて月面に降り立つことに向け、大きな第一歩を踏み出した。実現に向けてしっかり取り組んでいきたい」と意義を強調した。

日本人の月面着陸を盛り込んだ日米共同宣言に署名後、会見した萩生田光一文部科学相=10日午前、文部科学省
日本人の月面着陸を盛り込んだ日米共同宣言に署名した萩生田光一文部科学相と、テレビ画面に映る米航空宇宙局(NASA)のジム・ブライデンスタイン長官=10日午前、文部科学省(代表撮影)

 月面着陸は、米国が中心となって約半世紀ぶりに有人月面着陸を目指す「アルテミス計画」の一環として行われる。日本にとっては国際宇宙ステーション(ISS)計画への参加に続く大規模な有人宇宙開発の舞台となる。

 萩生田氏は「宇宙というフロンティアへの挑戦は、全人類に夢や希望を与え、外交や安全保障、科学技術および産業振興、人材育成などさまざまな観点で大きな意味がある」と指摘。低下が叫ばれる日本の科学技術力の発展に向け、起爆剤として期待する姿勢を示した。

 一方で関連予算については「率直に申し上げて、大きな金額を投資していかねばならない。他を圧迫する可能性があり、事業の位置づけを明確にしながら、必要な予算をしっかりと要求していきたい」と述べるにとどめた。