Zホールディングス社長・川辺健太郎さん 政府のデジタル化 業界挙げて援助
--LINEとの統合の進捗(しんちょく)状況は
「3月に統合が完了する。サービスの現状を共有して、大枠の事業戦略を議論してきた。統合で大事なのはガバナンスだ。セキュリティーやデータポリシーのすり合わせなどをしつつ、3月の統合後にスタートダッシュが切れるように準備を進めている。状況の変化に合わせた新しいサービスを出していきたい」
--昨年はドコモ口座問題でスマートフォン決済サービスのペイペイでも不正引き出しがあった
「一部、ゆうちょとか、地銀をチャージ元にしているお客さんは困っている状況が続いている。キャッシュレス社会を牽引(けんいん)する責任があり、必要なセキュリティーに対して、リテラシーの向上に貢献していく」
--コロナ禍で非接触決済は重要性を増す
「ワクチンが行き渡り、効果が出るにはもう少し時間がかかり、巣ごもり需要も続く。今のオンライン化の流れは止まらない。5G(第5世代移動通信システム)が敷設される中で、ますますオンラインサービスが高齢者にも広がる。絶妙なタイミングだと思っている。日本を便利でお得で楽しい世界にしていきたい」
--働き方の変化は
「従前からテレワーク制度は設けていたがなかなか普及しなかった。最も効率がよいのはオフィスという意識があった。コロナでテレワークの日数制限をなくし、今やすっかり慣れて、9割の社員がオフィス外で仕事をやって生産性も上がっている」
--ようやく政府もデジタル化に乗り出した
「デジタル庁創設への関わりは日本IT団体連盟の会長としてやっている。デジタル庁経験者は付加価値のある人材として認定してほしいとか、デジタル庁に人材を供給してほしいとか。業界を挙げてバックアップしたい。ZHDの社長としては、公共部門のシステムが数年かけてよくなってくると思うので、外部からのアクセスがしやすくなる。そのときにヤフーの出番が来る。ヤフー不動産の中で引っ越しの契約までできて、付随する移転届とかも出せれば便利になる。行政サービスは、ヤフーの上でも提供できる。数年がかりでサービスの実装を進めていきたいと思っている」
--政府のデジタル化に対して懸念は
「公共部門のシステムを最新のものにしていくかにかかっている。密結合のシステムで、古い思想でやられると、使い勝手の悪いものになってしまう。仕様がオープンな設計で、作りこみもモダンな技術が使われ、外部アクセス性が高いことが重要だ。古い閉鎖的なシステムになると掛け声だけになってしまう」
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【プロフィル】川辺健太郎
かわべ・けんたろう 青山学院大卒。1995年在学中に電脳隊を設立。2000年ヤフー入社。GyaO(現GYAO)社長を経て12年副社長。18年から現職。東京都出身。