最高賞に「トヨタイムズ」 第50回フジサンケイグループ広告大賞、全32賞選出
日本最大規模の広告コンクール「第50回フジサンケイグループ広告大賞」の受賞作が発表された。同賞は昨年1年間にフジサンケイグループの各メディアで掲載、放送された広告が対象で、今回は計260作品の応募があり、最高賞のメディアミックス部門グランプリにはトヨタ自動車の「トヨタイムズ」、メディア部門新聞最優秀賞には味の素の「防災食ガイドブック」が選ばれるなど、全32賞が選出され、贈賞式は13日、都内で行われた。
【メディアミックス部門】グランプリ
トヨタ自動車株式会社 企業広告 トヨタイムズ コロナ禍でも伝える 編集長の機転
取締役社長 豊田章男氏
フジサンケイグループ広告大賞メディアミックス部門グランプリを、昨年に引き続いてトヨタイムズがいただけたこと、大変光栄に存じます。
昨年、この賞をいただく連絡をいただいたのは2月上旬でした。そこから世の中はみるみる変わりました。
トヨタイムズの基本は現地現物。香川編集長が、現場を訪れ、話を聞いて、はじめて記事がつくれます。栄えある賞をいただいたのに「現場に行くことができない。当面は編集長の出番はなくなってしまう…」。受賞の知らせをいただいた後、うれしさと同時に、そんな気持ちになったことを覚えています。
しかし、香川編集長は、動けない中でも動き続けてくれました。緊急事態宣言下、“副業”である俳優のお仕事も少なくなっていたこともあり、リモートで世界中のトヨタの仲間たちにインタビューをしてくださいました。それにより、なかなかニュースでも知ることのなかった南米やアジアなどの現地情報をトヨタイムズで伝えていくことができました。その後も、医療防護ガウンをつくる現場を取材するなど、コロナ禍だからこそ伝えられる内容をタイムリーにお届けすることができました。
年央になると、編集長のもうひとつの副業である“銀行員”のお仕事も忙しそうではありましたが(他系列の局の話題で申し訳ありません)、スケジュールの合間を縫って、感染防止を徹底しながらの現場取材にも行ってくださいました。
世の中が一変し、動けない状況になりながらも、香川編集長の機転の利いた活動により、情報発信を続けられたことが、トヨタイムズの2年連続受賞につながったものと思います。動けない中でも動き続けていただいた香川編集長、本当にありがとうございました。
■スケールときめの細かさ評価
審査委員講評 稲増龍夫氏(法政大学教授)
フジサンケイグループ広告大賞は、本年が第50回の記念すべき年を迎えたが、コロナの影響で審査会がオンラインで行われるなど、さまざまな変更を強いられた。
今年、グランプリを獲得したのはトヨタ自動車の「トヨタイムズ」である。実は前回もグランプリを受賞しており、本広告大賞の半世紀の歴史の中で、初めて、同一コンセプトの作品が連覇を果たすという快挙となった。「トヨタイムズ」は、「オウンドメディア」と呼ばれる、WEBサイトなどの自社所有のメディアを核に情報発信していく広報・広告戦略スタイルで、徹底した企業内取材をもとにリアルタイムなニュースやトピックをマスメディアにまで拡充して伝えていくスケールの大きさときめの細かさが評価された。
また、パナソニックに、本広告大賞過去50回のうち、24回最高賞を獲得した貢献に対して「第50回記念特別賞」が授与された。
【第50回記念特別賞】
パナソニック株式会社
執行役員 ブランド戦略本部長・森井理博氏
■「生活を豊かに」挑戦続く
このたび、権威と伝統のあるフジサンケイグループ広告大賞が、50回という大きな節目を迎えられましたことを、心よりお喜び申し上げます。第50回を記念した特別賞の受賞の栄誉に浴し、社員一同、大変喜び、感謝いたしております。
第1回コンクールが開催された1971年当時の弊社の状況を振り返ってみますと、国際企業としての経営体質づくりを進め、ニューヨーク証券取引所に弊社株式が上場されることとなった記念すべき年でございました。
それから50年後となる現在、弊社は、グループ経営を深化させ、成長をより確かなものにしていくために、2022年4月をもって持ち株会社制へ移行してまいる予定で、今年の10月に現行のカンパニー制を廃止し、事業再編を実施すべく、鋭意準備を進めております。
このように、弊社の体制につきましても、フジサンケイグループ広告大賞の大きな節目にタイミングを合わせる形で変革を迎えてまいっておりますが、弊社はこのコンクールに第1回から毎年のように積極的にチャレンジさせていただいております。
おかげさまで、各社さまのご出展作品や審査員の方々のご評価から学びを得て、それぞれの媒体の特性に合った広告表現を行い、またそれを総合的に組み合わせて展開することで、お客さまに価値ある情報を効果的にお伝えする技術を磨いてまいることができました。弊社の創業者である松下幸之助は、「良い商品をつくったのであれば、より早く、より広く、それを世間に知らせる義務が企業にはある」といった趣旨のことを述べており、「産業人たるの本分に徹し 社会生活の改善と向上を図り 世界文化の進展に寄与せんことを期す」という弊社の綱領を遂行する上で、広告宣伝という活動をものづくりと不可分な活動と位置付けておりました。
こうした考え方をDNAとして脈々と受け継いでまいりましただけに、この度の表彰で「広告を通じて日本人のより豊かな生活に大きく貢献した」とのご評価を頂くことができましたことは、喜びひとしおでございます。
このような貴重な場を長年提供し続けてくださっているフジサンケイグループの皆さまに改めて感謝申し上げ、この度の受賞を励みとさせていただき、これからも謙虚な姿勢を忘れることなく、引き続きチャレンジしてまいりたいと存じます。
最後になりますが、フジサンケイグループ広告大賞の今後益々のご発展を祈念いたしまして、お礼のご挨拶に代えさせていただきます。
■最高賞24回 長年の功績に栄誉
「フジサンケイグループ広告大賞」において、継続的にクオリティーの高い作品を制作・出品し、最高賞(当時「グループ広告大賞本賞」、現「メディアミックス部門グランプリ」)を24回受賞。そのクリエイティビティーの豊かさとそれを維持する真摯(しんし)な企業姿勢によって本広告賞の価値を高め続けたことに加えて、数多くの魅力ある広告を通じて日本人のより豊かな生活に大きく貢献したことに対して「第50回記念特別賞」が贈られた。
【メディア部門】新聞 最優秀賞 【パブリック部門】新聞 優秀賞 味の素株式会社 企業広告 防災食ガイドブック
【メディア部門】新聞 優秀賞 東日本旅客鉄道株式会社 企業広告 常磐線全線運転再開
【メディア部門】新聞 優秀賞 トヨタ自動車株式会社 企業広告 かけがえのない一日
【特別部門】ヒューリック株式会社
【クリエイティブ部門】大日本除虫菊株式会社 ゴキブリムエンダー ケースバイケース新聞広告
■受賞作品 紹介番組を放送(予定)
【90分特別番組】
BSフジ 5月1日(土)午後3時~
フジテレビ 5月4日(火)深夜2時25分~
【30分特別番組】
フジテレビ 5月8日(土)午後2時30分~
BSフジ 5月15日(土)午後1時30分~
カンテレ 5月16日(日)午前5時15分~
主催 産経新聞、フジテレビ、関西テレビ、BSフジ、サンケイスポーツ、夕刊フジ、文化放送、ニッポン放送、ラジオ大阪、扶桑社
協力 フジサンケイ ビジネスアイ