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トヨタ幹部「トップ同士でなぜ言えない」 日鉄に遺憾の意、特許侵害の訴訟めぐり
特許侵害の疑いがある電磁鋼板を使った電動車を製造、販売したして、日本製鉄に提訴されたトヨタ自動車は1日、「トップ同士でなぜ言えないのか」と、訴訟に踏み切った日鉄の姿勢に遺憾の意を表明した。そのうえで「訴えられたほうとしては潔白を証明するしかない。それに向けて最善を尽くす」との考えを明らかにした。
トヨタの長田准執行役員がオンラインで報道陣の取材に応じ、日鉄とは製鉄所に自社の社員を派遣して生産現場の改善に取り組むなど協力関係を築いてきた経緯を説明。「いきなり(訴訟を)ストレートにやられると残念だ」と述べた。
日鉄の橋本英二社長が10月28日、日本鉄鋼連盟会長としての記者会見で「相手が認めないなら提訴しかない」などと発言した点についても、「あんな所でやるのかな」と疑義を呈した。
日鉄は10月14日、トヨタと中国鉄鋼大手の宝山鋼鉄にそれぞれ約200億円の損害賠償を請求。トヨタの電動車に関しては、日本国内での製造と販売を差し止める仮処分も申請した。