窓口販売に力を入れる大手行。一時払い終身保険が好調だったが…【拡大】
富裕層顧客掘り起こしに課題
一時払い終身保険は日本国債を中心に運用しているため、国の巨額債務を懸念する声が高まる中で、先行き長期金利が上昇すれば解約リスクが高まる。生保は解約返戻金を支払うため保有する国債を売却するが、金利上昇(債券価格は下落)局面では保険会社側に損失が出る可能性がある。
このリスクを避けるため住友生命保険がすでに一時払い終身保険「Jロード」の販売を休止、富国生命保険は子会社のフコクしんらい生命保険が予定利率を引き下げた。明治安田も昨年12月1日以降の新規契約分から銀行窓販での一時払い終身保険の予定利率を引き下げたのに加え、4月からは各銀行の販売額に上限を設定する異例の販売制限に踏み切る。
企業の資金需要が細り、貸し出しでなかなか利益があげられない銀行にとって、保険販売は重要な収益源だ。とはいえ、「預金の一部が保険に移っただけで、投信の減少分を穴埋めできていない」(大手行)のが現状。生保側も「一時払い終身保険ほど人気を呼べる商品はほかに見当たらない」(業界関係者)中で、富裕層顧客の掘り起こしに向け商品をどう提案するのか。両者には大きな課題が突きつけられている。(橋本亮、高山豊司)