【新トップ】王子製紙次期社長・進藤清貴氏 バイタリティーと豪腕で逆風に挑む

2012.2.29 05:00

 かつては内需型企業の“代表選手”といわれた製紙業界だが、国内市場の縮小やペーパーレス化などの逆風にさらされて久しい。厳しい経営環境下で業界を牽引(けんいん)するバトンを渡されたのは長年、技術畑を歩んできた「生産技術のエキスパート」だ。

 東日本大震災の際には、非常対策本部長として、サプライチェーン(供給網)の再構築に奔走した。「バイタリティーがある豪腕タイプ。経営環境が激変する中で力を発揮する」(篠田和久社長)と今年2月中旬に社長就任の打診を受けた。

 自分を評して「よく怒る上司と思われているだろうが、人材を育てようという気持ちが強い」と語る職人肌。国内は過剰生産体質を抱えたまま。業界再編については「起こり得るかもしれない」と慎重な見方を示しながら「自社の事業構造の転換が最重要課題だ」と言い切った。一方、海外展開には「精力的にグローバル化を推し進める」と力を込める。趣味はスキーとゴルフ。(川上朝栄)

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 王子製紙は28日、4月1日付で進藤清貴取締役常務執行役員(59)を社長に昇格させる人事を発表した。これに伴い、篠田和久社長(65)は代表権のある会長に就任する。鈴木正一郎会長(73)は6月下旬に取締役を退任し、顧問に就任予定。進藤氏は歴史的な円高や内需縮小が続く中、技術力や生産効率の向上を担う。

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【プロフィル】進藤清貴氏

 しんどう・きよたか 北大卒。1975年王子製紙。執行役員などを経て2009年6月から取締役常務執行役員。北海道出身。