映画「逆転裁判」のワンシーン=(C)2012CAPCOM/「逆転裁判」製作委員会【拡大】
これに対し、カプコンではキャラクターグッズや映画などに幅広く展開することにより、収益の最大化を図る「ワンコンテンツ・マルチユース」戦略を掲げている。世間の注目が長引けばブランド化につながり、他のゲーム機に展開する際にも大きな追い風となるなど、メリットは大きい。
この戦略が当たり、カプコンでは平成4年にスーパーファミコン(任天堂)向けに発売された「ストリートファイターII」が630万本売れたことを皮切りに、ほぼ4~5年間隔で「出せば売れる」といったブランドタイトルを送り出しており、この3年間で100万本以上を売り上げたヒット作を約10本輩出している。
辻本春弘社長はこの戦略について「ゲーム製作の段階で映画化も含めたマルチユースを想定して作るように指示している。例えば、いまやバイオハザードはゲームと映画のどちらが先か、分からない人もいると思う。それでいい」と説明する。
また、このマルチユースが盛んな理由にはそのハードルの低さもある。同社の平成23年3月期の売上高は977億円だが、このうち、ライセンス収入などに該当するその他事業の売り上げは27億円。同社広報は「実はロイヤルティー収入は多くない」といい、「あくまでも積極的に使われることで本業のゲームソフトの話題性や認知度を高めるのが目的」としている。