携帯電話大手3社が10日発表した昨年12月の携帯電話・PHSの契約数によると、NTTドコモは新規契約から解約を差し引いた純増減が23万5100件の純増となった。11月は5年3カ月ぶりの純減だったが、秋・冬モデルのスマートフォン(高機能携帯電話)が好調で巻き返した。一方、昨年の年間純増数はソフトバンクモバイルが計348万6700件で最多となり、5年連続で首位を守った。
12月実績は、KDDIが23万9200件、ソフトバンクが27万4700件の純増だった。両社とも米アップルのスマホ「iPhone(アイフォーン)5」が契約増に貢献した。
ドコモも純増減は増加に転じたが、通信会社を変更後も同じ番号が使える「番号持ち運び制度(MNP)」では、12月も13万2100件の転出超過となり、厳しい状況が続いている。
これに対し、ソフトバンクは3万900件の転入超過。KDDIも10万2400件の転入超で、15カ月連続で転入超過数がトップだった。
2012年の通年実績をみると、スマホ市場の拡大を背景に3社の契約数はそろって純増を確保した。
ただMNPでは、アイフォーンを扱っていないドコモのみが年間131万3200件の転出超となる独り負けの状況で、顧客の流出が続いている。