高齢化社会向け住宅
大学発の介護ロボ事業では、筑波大学大学院教授でロボットベンチャー、サイバーダイン(茨城県つくば市)社長の山海嘉之氏が開発したロボットスーツ「HAL」も注目を浴びている。介護住宅や介護ロボ事業に積極的な大和ハウス工業がHALの販売やリース、レンタルを担っている。サイバーダインは今月26日に東証マザーズに上場し、約30億円を調達。事業拡大を加速する計画だ。
一方、大和ハウス同様、介護住宅に力を入れている積水ハウスも医療機器などの制御システムメーカー、マッスル(大阪市中央区)と提携した。ロボットと要介護者の間に人を介在させることで、人のぬくもりがある介護を実現できるロボット技術の実用化を目指す。石井正義・総合住宅研究所長は「良い季節には寝たきりの人を外に連れ出せるようにするなど、ロボット技術を活用すれば住宅がどのように変わっていくのかを検証し、高齢化社会向けの住まいの提案に力を入れる」と語る。
また、介護大手のツクイは国立長寿医療研究センターと組み、ホンダの歩行支援ロボットの共同研究を進めている。