スマートフォン(高機能携帯電話)の普及で、価格が1万円以上する「高級ヘッドホン」が人気を博している。ダウンロードした音楽や動画をスマホで楽しむスタイルが定着し、音質や見た目にこだわった高級ヘッドホンの利用者が拡大。企業の動きも活発で、米アップルは5月、米高級ヘッドホンメーカー「ビーツ・エレクトロニクス」を買収した。国内メーカーも単価の高い商品を相次ぎ投入し、利用者を取り込む。
プロDJ向けの機器で高い市場シェアを誇るパイオニアは4月、クラブ音楽の再生に最適な高級ヘッドホンの新ブランド「スーペリア クラブ サウンド」シリーズ(想定価格1万9000~3万3000円前後)を立ち上げた。新ブランドでテコ入れを図り、ヘッドホン事業の売り上げを現在の数十億円規模から3~5年内に100億円に引き上げる。
パイオニアによると、2013年の世界のヘッドホン販売は約1億9000万台で、17年には2億4000万台に達すると予想する。