FM802は、独自に見極めた推薦曲を繰り返して重点的にオンエアする「ヘビーローテーション」という手法を国内で先駆けて取り入れ、新進アーティストを発掘してきた。
イベントに出演した高橋優は「僕がブレークするきっかけをくれた」と感謝のメッセージを送り、ポルノグラフィティは1990年代初めに米ローカル局のバックアップを受けて全米でヒットしたミスター・ビッグの「トゥ・ビー・ウィズ・ユー」を披露。ラジオのディスク・ジョッキー(DJ)がスタジオから生中継で出演者を紹介するなど、ラジオの存在感を意識させる演出が観客を喜ばせた。
若年層を引き付けた深夜放送の人気が薄れるとともに、民放ラジオ局の広告収入は右肩下がりとなり、減少に歯止めがかからない。
日本民間放送連盟によると、テレビとの兼営を除く単独経営のAM局(短波を含む)14社とFM局52社を合わせた66社の広告収入は2012年度に、03年度と比べて38.7%減の839億円にまで落ち込んでいる。