子供向け娯楽施設で商業ビル差別化 大連万達、東莞など9地域に開業 (1/2ページ)

2014.8.25 05:00

黒竜江省ハルビン市に昨年9月開業した児童娯楽施設。一人っ子政策が緩和されるなか、子供向け産業は注目を集めている(中国新聞社)

黒竜江省ハルビン市に昨年9月開業した児童娯楽施設。一人っ子政策が緩和されるなか、子供向け産業は注目を集めている(中国新聞社)【拡大】

 中国の不動産大手、大連万達集団傘下の万達児童娯楽が今月中旬、児童産業進出後初のブランドとなる子供向け複合娯楽施設「万達宝貝王楽園」の建設を発表した。

 万達宝貝王楽園は広東省東莞市、江蘇省淮安市、雲南省昆明市西山区、山東省煙台市、北京市通州区、安徽省馬鞍山市、内モンゴル自治区包頭市、福建省竜岩市、広東省江門市-の9地域の複合型商業ビル「万達広場」に開業する予定。2015年までに23店舗を開設し、20年には約200店舗にまで増やす計画だ。

 店舗面積は1軒当たり3000~5000平方メートル。0~8歳の子供がいる家庭をターゲットに、幼児教育施設や記念写真撮影、誕生パーティー、飲食店、子供用品店などのコーナーを設置する体験型娯楽施設となる。

 ◆業態転換へ重要戦略

 今年3月、万達集団の王健林董事長は中国共産党上海市委員会宣伝部の招きに応じ、上海文化産業発展推進シリーズ講座で講演を行った。この中で王董事長は「万達は3年前から児童向けサービス業の研究を開始しており、現在、この産業は万達の文化産業を構成する重要部分となっている」と強調した。

 同集団は06年から文化産業に進出。現在は文化観光、映画、舞台芸術、テーマパーク、子供向け娯楽チェーン、カラオケチェーン、雑誌発行、美術品収集などの分野を手がけている。12年に北京で万達文化産業集団を設立し、初年度の収益は100億元(約1685億円)を超えた。13年の収益は255億元で、中国共産党中央宣伝部が発表した全国文化産業企業30強のトップに立った。今年の収益は320億元とする目標を掲げている。

 宝貝王楽園事業は万達集団が体験型総合業態に転換する上で重要な戦略の一つだ。電子商取引(EC)の猛攻を受け、従来型小売業が転換を迫られる中、体験型業態の比率増加が業者の共通認識になっている。

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