【挑む】JELLYFISH・田中翔社長 東南ア全域で留学支援事業など強化

2014.9.9 05:00

JELLYFISH田中翔社長

JELLYFISH田中翔社長【拡大】

 日本のほかベトナム、フィリピン、インドネシアの4カ国で日本語教育、日本への留学斡旋(あっせん)、訪日後の各種生活支援のほか、日本企業への就職までのワンストップサービスを提供している「JELLYFISH」(ジェリーフィッシュ)。政府が2020年をめどに留学生30万人を目指す計画を推進していることから、受け入れ態勢の強化が急務となっている。田中翔社長は「成長著しい東南アジアを中心に積極的に進出していく」と話している。

 --海外拠点での事業内容は

 「日本への留学を希望する人に日本語教育を行っているほか、社会人向けにはビジネス日本語講座を開いている。留学支援は、希望者への留学手続きなどの情報提供から入国管理局への書類提出サポートまで全般。留学説明会などのイベントを開くほか、現地の日本語教育機関の学生募集業務も代行する。年間600人の留学生を日本に送り出している」

 --日本国内では

 「学生寮を直営している。日本で住居を借りるには敷金礼金など入居にあたって初期費用がかかり入居審査も厳しく、留学生が自分で借りることは非常に困難だ。物件を借り上げて運営することで、居住コストを抑え、審査も簡略化して入居しやすくした。東京23区内に6カ所運営している。来年4月には宇都宮市に直営日本語学校を開校する予定だ。留学生のほとんどが希望するアルバイトは、多くの企業が日本語レベルの低い学生を受け入れない現状がある。しかし当社では履歴書の書き方、模擬面接などの対策講座を開き、基本的なことを身につけた上で、JALグランドサービス、スーパーホテルなど30社以上の提携企業に受け入れてもらっている」

 --ベトナムでは日本企業に人材紹介サービスをしている

 「近年ベトナムへ進出する日本企業が急増して、高いレベルの日本語能力を持つ人材採用のニーズが高まっている。このため主に日本語能力に優れた人や日本での就業経験を持つベトナム人を紹介している。さらに教育事業をグループ会社に持つ強みを生かして、ビジネスマナー研修など登録者への研修制度を充実させている。現地日本企業相手の不動産や広告の営業をはじめ、日本人への雇用ニーズも増加傾向にあることから、日本人のベトナムでの就職やインターンシップを支援している」

 --今後の展開は

 「現在の4カ国での事業を固めつつ、今後10年以内に東南アジア全域に教育、就職の機会を提供する。日本国内では就職のための予備校のような機能を立ち上げたい。現在年間600人の留学生を受け入れているが、20年までに1500人に伸ばしたい」(佐竹一秀)

                   ◇

【プロフィル】田中翔

 たなか・しょう 中大経卒。2007年3月JELLYFISHを設立。31歳。京都府出身。

                   ◇

【会社概要】JELLYFISH

 ▽本社=東京都品川区西五反田2-24-4 WESTHILL4階

 ▽設立=2007年3月

 ▽資本金=1000万円

 ▽従業員=グループ全体約90人(14年8月時点)

 ▽売上高=非公開

 ▽事業内容=留学、教育、人材紹介の各事業

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

毎日25分からのオンライン英会話。スカイプを使った1対1のレッスンが月5980円です。《体験無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。