リニア中央新幹線の工事実施計画が認可され、日本独自の超電導リニア技術を高速鉄道に導入した「夢の超特急」がいよいよ実現に向けて動き出す中、早くも列車愛称に「富士(Fuji)」を推す声が高まっている。東京・品川から名古屋までの開業は平成39(2027)年とまだ先だが、「世界最速の列車にこそ、『富士』がふさわしい」との声は根強い。これに対し、57(2045)年に大阪まで延伸してはじめて全線開業となることから、関西の鉄道ファンからは「どうせ富士山なんか見えないんだから『浪速(なにわ)』がいい」という声も。愛称をめぐり、リニア着工前からにわかに熱を帯び始めた。(大竹直樹)
最古の愛称をリニアに
「みらい」「きぼう」「ゆめ」「おもてなし」…ネット上では、リニアの愛称を予想する声が飛び交っている。
中でも有力視されているのが「富士」だという。富士は日本一の山。古来信仰の対象となってきた日本人の魂でもあるから異論はないが、なぜ夢の超特急に「富士」なのだろうか。