腰の部分にファンが付いた「空調服」。服の中に空気を取り込み、汗を気化させて体を冷やす【拡大】
猛暑で熱中症対策が話題となる中、服の中にファンで空気を送り込んだり冷水を循環させたりする機能のついた作業着が注目されている。汗をかきづらく、作業効率が上がるとして、建設現場や工場関係者らのニーズが高まっている。さらに、オフィス向けや普段の街歩きに使えるタイプも登場するなど、市場が広がりつつある。
空調服(東京都板橋区)は、腰部分の左右に電動の小型ファンを付けた長袖の作業服「空調服」を販売。ファンを回転させて服の中に空気を取り込み、汗を気化させて体を冷やす仕組み。無駄な汗をかかなくなるので、体力の消耗を抑えることができる。1日10時間の着用で、1カ月の電気代は約20円で済む。
2005年に発売され、初年度の売り上げは7000着だったが口コミで広がり、昨年だけで25万着を出荷するなど、累計販売実績は約50万着に達した。
デスクワーク向けのワイシャツタイプのほか、普段使いもできるスポーツブルゾンタイプの新商品を加えたところ、7月下旬から猛暑が続いている影響もあり、ブルゾンタイプはすでに売り切れるなど売上高が前年に比べ3倍にはね上がった。