川崎市知的財産交流会で、開放特許を紹介するシャープの水方勝哉氏=9日、川崎市幸区の川崎市産業振興会館【拡大】
川崎市経済労働局企画課科学技術担当の関成晴係長は「川崎モデルへの参加がビジネスマッチングに有効と浸透してきたためだが、やはりコーディネーターの存在が大きい」と説明。水方氏も「地元を知るコーディネーターの力が大きい。われわれがいきなり知財を持って行っても面識がないとマッチングは無理」と川崎モデルに信頼を寄せる。
シャープは知財交流会で「攪拌(かくはん)機能付き容器、攪拌混合装置」「タッチパネル操作可能な付け爪」などを紹介。説明会後は個別面談に積極的に応じた。というのは「シャープだけではアイデアに限界がある。特許は資産だが、使われないと価値を生まない。中小企業に生かしてもらえれば社会還元になる」からだ。開放特許の活用は始まったばかりだが、水方氏は「試行錯誤しながら効率的なマッチングを進める。早く第1号を決めたい」と意欲を見せた。