スマートフォンと連動して菌を見える化して食中毒を防ぐ「mil-kin(見る菌)」【拡大】
電解水製造装置の販売を手掛けるアクアシステムは、スマートフォンと連動して食中毒などの原因となる菌を検査することができる顕微鏡「mil-kin(見る菌)」の出荷を2015年10月から始めた。食品工場や飲食店などで素早く手軽に菌を確認することで、衛生状態を把握し食中毒の予防に役立てる。多店舗チェーンなどへの導入とアジアを中心とした海外展開で、16年は1万台、17年には5万台の販売を計画している。
「見る菌」は本体に試料を乗せる対物レンズが装着され、接眼レンズが搭載されているシンプルな構造。使用するときは、本体にスマホをセットして電源を入れたあと、スポイトで試料を対物レンズに付着させ、動画や写真機能で撮影する。特別な知識や技術がなくても、誰でも簡単に操作できる。
倍率は800倍で、光源は白色LED(発光ダイオード)。電源は単4乾電池2本。1台6万5664円。
従来の食品工場で実施されている調査方法では、20時間以上の培養が必要なため、その場ではチェックができなかった。また光学顕微鏡の検査では、試料を乗せるスライドガラスが割れる恐れがあるため、異物混入を警戒する食品工場には持ち込めない。