アンドロイドOSが搭載されたスマートフォン。今回のグーグル勝訴は、ソフトウエア開発業者に安堵をもたらしたようだ(ブルームバーグ)【拡大】
米グーグルが基本ソフト(OS)「アンドロイド」の開発にプログラミング言語「Java(ジャバ)」のインターフェースを許諾なしで使用したことで著作権を侵害されたとして、同社を相手取って米オラクルが起こした訴訟で、サンフランシスコの連邦地裁の陪審員は26日、グーグルの利用は米著作権法の下での「公正使用」(フェアユース)に該当すると判断し、オラクルの主張を退けた。オラクルは控訴する予定だが、法律専門家によれば陪審評決を覆すのは難しい見通し。
オラクルは、グーグルが30億台強の端末にアンドロイドを搭載したことから210億ドル(約2兆3000億円)の利益を得たと主張。88億ドルの損害賠償に加え、失われたライセンス収入4億7500万ドルの支払いを求めていた。
今回の評決は、ソフトウエア開発業者に安心感を与えるはずだ。ジャバのような相互利用可能なソフトウエアを使った開発手法が法的危険にさらされる可能性が後退したからだ。
米調査会社IDCのアナリスト、アル・ヒルワ氏は「グーグルの勝利で、ゲームから企業向けアプリケーションまで製造するソフトウエア開発業者の大きな懸念が取り除かれる。ジャバのインターフェースを使う数多くの開発者が今回の結果を歓迎するだろう」と指摘した。