2年前にオーディオブランド「テクニクス」を復活させたパナソニックが、英国ロンドンで世界一有名とされるスタジオとアナログレコード分野で協業することが26日、分かった。
協業するのは、ザ・ビートルズなど一流ミュージシャンが数多く使用したことで知られる録音スタジオ「アビーロードスタジオ」。背景には、英国でアナログレコードの音質が再評価されていることに加え、テクニクスが新技術を投入したターンテーブル「SL-1200GAE」が、同スタジオのスタッフに高く評価されたことがある。
同スタジオでは、テクニクスが24日から世界で限定1200台の販売を始めたターンテーブル「SL-1200GAE」を、マスタリング(原盤制作)ルームなどに3台設置した。原盤の音質チェックに使用されるという。
テクニクスは1965年に松下電器産業(現パナソニック)が立ち上げたハイファイオーディオブランドで、2010年に撤退したが14年に復活。ブランド創設50周年の15年には、アナログレコード用ターンテーブルを開発した。「コアレス・ダイレクトドライブ」方式により震動を格段に減少させることに成功。回転状態を精緻に検出して制御するためにデジタル技術も応用している。