【日本の針路 大塚耕平のスピークアウト】フィンテックにみる産業革命 (4/6ページ)

2016.10.13 05:00

米サンフランシスコで開かれた開発者会議での「アンドロイドペイ」のデモンストレーション(ブルームバーグ)
米サンフランシスコで開かれた開発者会議での「アンドロイドペイ」のデモンストレーション(ブルームバーグ)【拡大】

 そして、今やスマホが1人1台の時代だが、そのスマホの処理能力は2000年当時のスーパーコンピューターの30倍。驚くべき進歩である。

 第2はユーザーの価値観の変化だ。ミレニアル世代に顕著である。ミレニアルは千年紀という意味だ。1980年代以降、2000年前後までに生まれた世代を指すが、既に40歳近くに達しており、米国では人口の半分近くを占める。

 ミレニアル世代は住宅ローン、教育ローン、将来に備えた資産運用ニーズなどに直面しており、金融サービスユーザーの中核層だ。

 インターネット普及後に育った情報リテラシーの高い世代で、彼らにとって伝統的金融サービスは億劫(おっくう)で親しみがなく、特に窓口対応は手間がかかり、不親切な忌避すべき対象なのだ。

 伝統的金融機関とつきあうよりも「ギャング5人組」などが提供する新しい金融サービスを嗜好(しこう)している。

 中高年世代と価値観やライフスタイルが異なるミレニアル世代の割合が漸増することから、フィンテックは不可避の流れ。フィンテックは金融ビジネスの新しい「エコシステム(生態系)」を構築しつつある。

 フィンテックの領域は、預金、投資、融資、決済、コンサルティング(ファイナンシャルマネジメント)など、伝統的金融サービスの全てに波及。こうした中、主要国ではフィンテック推進を国家戦略と位置付け、新たな産業振興を目指す動きが加速している。筆頭は英国とシンガポール。いずれも、既に政府が本格的な推進プロジェクトに着手している。

 翻って日本。2014年から金融庁、15年から経済産業省がフィンテック対応をスタートさせ、今年の通常国会で銀行法などを改正した。これらは金融機関の持ち株会社規制を緩和し、ITなどのフィンテック関連分野(つまり金融以外の異業種)への進出を認める内容だが、あくまで「フィンテック1.0」への対応にすぎない。

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