富士重、屈指の利益率たたき出す快進撃 世界販売100万台突破へ (1/3ページ)

富士重工業の米国拠点「SIA」で生産される「インプレッサ」
富士重工業の米国拠点「SIA」で生産される「インプレッサ」【拡大】

「品薄」ベースに生産調整

 創業100年の2017年4月に会社名を「SUBARU」に変更する富士重工業が巧みな戦略で自動車業界での存在感を高めつつある。17年3月期の世界販売は106万台と初めて100万台を突破する見通し。牽引(けんいん)役は米国市場。売れ行きに生産が追いつかず増産投資を決めたほどだが、ひとたび在庫がたまっているとみるや生産調整を行うなど、前のめりになりすぎない「冷静と情熱のあいだ」戦略で、業界屈指の利益率をたたき出す快進撃につなげている。

米投資回収急がず

 「米国で細かく生産対応を行っていく」

 富士重工の吉永泰之社長は11月2日の16年9月中間決算発表の会見で下期の米国生産に関する戦略をこう説明した。

 同社は米国拠点の生産設備能力を年内に3月末より8割増の39万4000台に増やすため、今年度は当初、34万1000台を生産する計画だった。だが、9月中間段階で主力の「レガシィ」のリース販売が鈍り、在庫が5000台に達しているとみるや、生産計画を5000台減らし33万6000台に引き下げた。

 設備増強投資を行った場合、国内の製造業の多くはその分をフル稼働させるのが一般的だ。投資分を早期に回収したいからだ。しかし、富士重工は製品が余っているのに無理な生産を行い在庫をさらにため込んで安売りするより、生産を絞り、需給を引き締める道を意識的に選んでいるわけだ。

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