--京都に本社を置いている理由は
「水が軟水で、豆腐づくりに向いているためだ」
--淘汰(とうた)が激しい中、業界で生き残る秘策は
「マーケティングの面で、自分たちの立ち位置を見ておかないといけない。当社は国産大豆にこだわり、大量生産する。中途半端はいけなくて、ある意味“とんがる”ことだろう」
--個性が大事ということか
「音楽の世界で売れ続ける人たちは、めちゃくちゃヒントになる。結局は良い曲を書かないと駄目で、豆腐なら良い商品を作らないといけない」
--社長は「ジョニー」というように、社員全員にミドルネームが付いている。理由は
「バンドのメンバーのように(笑)。お互い『チャールズ』『ゴンちゃん』と呼び合える雰囲気づくりが一番大切。空気が悪いと絶対、事故を起こす」
--仕事の醍醐味(だいごみ)は
「新商品を出したとき、面白がってくれたり、うまいといってもらえたりするところだ」
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【プロフィル】伊藤信吾
いとう・しんご 明治大経営卒。父が経営していた茨城県の豆腐製造会社の勤務などを経て、2005年に男前豆腐店を創業し、現職。48歳。千葉県出身。