そんな中国企業が目下熱望しているのは、自社のブランドを持つこと。前述の日用品もそうだが、最近では現地の製薬会社から一般市販薬のブランディングに関する依頼が舞い込んできた。中国企業もいよいよ、下請けビジネスから脱し、自社ブランドを冠する製品で世界に打って出ようとしている。同社はこうした動きを支援していくとともに、アジアで生産される原料にも関心を持っている。
◆現地の原料使用
「カンボジアやベトナムなど、アジア各国にはハーブなどの優良な原料がたくさんある。こういったものを商品に使用した“アジア発”の日用品や化粧品を実現したい」
化粧品や日用品の世界では、伝統的に欧米企業が有力だ。しかし、日本の企画力やノウハウ、アジアの原料、日本や中国の生産力などを結集し、アジアの存在感を高めるというのも、おもしろい取り組みであり、同社はそれを目指している。その中核にあるのが、日本の繊細なモノづくりだ。
「日本の文化は輸出できる価値のあるもの。こうした取り組みを通じて、アジア全体が潤えばいいと思う」と語る上原代表取締役の挑戦は、これからが本番だ。
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【会社概要】ビルダー・ジャパン
▽本社=東京都港区芝大門1-2-18 野依ビル4階
▽設立=2007年8月23日
▽資本金=2000万円
▽従業員数=20人(17年1月現在)
▽事業内容=化粧品や日用品などの国際卸売、企画、製造、販売など