JR東日本が5月1日から運行を開始する超豪華寝台列車「トランスイート四季島(しきしま)」に26日、試乗した。上野-宇都宮を結ぶ約105キロ。贅(ぜい)を尽くした客室で受ける高級ホテルのようなサービス、地元の食材を用いた料理、何もかもが超一流だ。最高倍率76倍、3泊4日で最高96万円の“プラチナチケット”を体験した。(社会部 池田証志)
午前9時34分、JR上野駅13.5番線。人気映画「ハリー・ポッター」を想起させるレトロな装飾の専用ホームから、四季島がゆっくりと動き出した。
シャンパンゴールドの外装の先頭車は展望車で、今回が初公開。4面ガラス張り、天井まで広がる大きな窓が特徴だ。樹木の枝で覆われたようなデザインの壁を抜け、自然光が木漏れ日のように注ぐ。定員6人のソファ席は車窓に向けられ、窓の外に流れる田園風景をくつろぎながら眺めることができる。窓の外に目をやると、赤ちゃんを抱いた若いお母さんが手を振っているのが見えた。
「トランスイート」は全室がスイートルームの電車をイメージしたフランス語の造語。有名デザイナーの奥山清行氏がプロデュースした。客室は内装に木材や和紙など日本の伝統的な素材を取り入れ、和洋折衷の中に落ち着いた雰囲気が漂う。