「未来の家プロジェクト」で実証実験を行う(左から順に)横浜市の林琢己経済局長、NTTドコモ執行役員R&D戦略部長兼イノベーション統括部長の大野友義氏、andfactory代表取締役CEOの小原崇幹氏【拡大】
■IoT使い健康で豊かな暮らし
横浜市とNTTドコモ、アプリ開発を手掛けるITベンチャーのand factory(アンドファクトリー)は、住宅にIoT(モノのインターネット)製品を組み込んで居住者の生活をサポートする“スマートハウス”の実現を目指す「未来の家プロジェクト」を開始した。今後、約2年間の実証実験を行う予定。
◆スマホで一元的管理
「未来の家プロジェクト」のスマートハウスは、家の各所にさまざまなメーカーのIoT機器を組み込み、スマートフォンアプリから一元的に管理できるようにする。
設置機器は、居住者の健康データの収集と家具などの操作に対応。データ収集では、洗面台の下に体重計を埋め込んで朝の洗顔時に自動で体重を測ったり、食卓の真上に設置されたカメラで食事の内容・栄養素を記録したりといった機器を設置。操作では、赤外線学習リモコンやスマートロックなどを検証する。
将来的には、AI(人工知能)も活用して、居住者の生活に合わせて家具や家電を操作する実証も行う。例えば、朝、起床したのを検知して自動でカーテンを開ける、室温が上がったら自動で空調をコントロールするという内容だ。
「未来の家プロジェクト」は横浜市のオープンイノベーションプログラム「I・TOP横浜」に位置付ける。試験環境としてドコモが開発した「IoTスマートホーム」を使用。機器との連携では、ドコモのIoT向け技術「デバイスWebAPI」を活用し、スマホやウェブからIoT機器をまとめて制御できるアプリをアンドファクトリーが開発する。
「IoTスマートホーム」はトレーラーハウスに住宅の室内を再現した可動式の実験環境。既に13個のIoT機能を搭載しており、アプリから操作するデモンストレーションが披露された。