【新興国に翔ける】今、気になる会社(1)おつまみの「なとり」 (1/3ページ)

スパイダー・イニシアティブの森辺一樹代表
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 □スパイダー・イニシアティブ代表 森辺一樹

 私が愛してやまない食品メーカー「なとり」。1948年の創業で、おつまみを製造、販売する会社だ。誰もが知っている食品メーカーではないかもしれないが、おつまみの分野では日本トップクラスのメーカーだ。私は、なとりを「日本が誇る隠れた巨人」と評価している。

 代表的な商品は「一度は食べていただきたい」シリーズ。このほかにも、コンビニエンスストアやスーパーのおつまみコーナーには、チーズ系、イカなどの魚系、サラミなどの肉系と、なとりのさまざまな商品が並んでいる。誰でも一度はなとりのおつまみを口にしたことがあるだろう。

 私がこの会社を愛する理由は、常に商品を通じて感動を与えてくれるからだ。コンビニでおつまみを買い、「おっ、これ、おいしいな!」と思ったら決まってなとりの商品だ。私が特に気に入ったのが、「贅沢(ぜいたく)なチーズ鱈 生クリーム仕立て ポルチーニ&白トリュフの香り」(季節限定商品)。200円ほどの手頃な価格なのに、しっかりとトリュフの味がする。もちろん、高級フレンチ店なら、もっとおいしいチーズが食べられるかもしれない。しかし、「こんな味が、こんな価格で、しかもコンビニで買えるなんて!」と、なとりの商品は、味、価格、買いやすさ、全てにおいて感動を与えてくれる。

海外事業を推し進めていない食品メーカーが実に多い