アイリスオーヤマの少人数向け家電が並ぶアンテナショップ=仙台市青葉区【拡大】
少人数世帯の増加を背景に、単身や2人向けに機能を充実させた家電が登場してきた。これまではシンプルな商品性で低価格が定番だったが、夫婦2人のシニア世帯でも高機能を求める消費者に合わせ、メーカーが開発に力を入れている。
パナソニックが9月1日に発売した炊飯器「SR-JW057」は小容量の3合炊きだが、これまで最上位機種で採用してきた熱対流と加圧・減圧により炊飯器の中で米をおどらせるようにして炊く機能を搭載した。
担当者は「50~60代を主な利用者に考えている。少量でも、もちもちのご飯を楽しんでほしい」と話していた。想定価格は8万6000円前後。
シャープは8月、水蒸気で調理するオーブンレンジ「ヘルシオ」シリーズに「AX-AW400」を加えた。内容量は26リットルと少人数向けだが、音声による献立相談・設定機能や、簡単に操作できるカラータッチ液晶を採用した。15万円前後を想定している。
「少人数向けでも機能を充実させてほしいとの消費者の要望に応えた」(担当者)という。
アイリスオーヤマ(仙台市)のエアコン「IRW-2217C」はWi-Fi(ワイファイ)でスマートフォンと連動する機能を付けた。外出先から操作して、帰宅前にあらかじめ部屋の温度を調整することが可能だ。人がいなくなると省エネ運転に切り替わるセンサーも備えている。想定価格は8万6000円前後。