■大手との競争に敗れ、内情は火の車
▼創拓社出版 創拓社出版は8月28日、東京地裁から破産開始の決定を受けた。同社は中学生向けの教科書準拠教材の版権を持っていることを強みとして、小・中・高校生を対象に「個別指導塾まつがく」を全国116教室で展開し、生徒数は約1万3000人に上った。家庭教師派遣や教材販売、一般書籍の出版なども行い、ピークの2016年3月期には売上高22億7174万円を計上した。
しかし、アールビバンの子会社のダブルラックが16年4月に創拓社出版に対する営業貸付金4億2000万円が取り立て遅延と取り立て不能の恐れがあることを発表。一気に信用性が低下した。それ以降、不採算教室の閉鎖や関係会社への事業移管などを進めたが、借入金の返済遅延や給与の未払いが続き状況は改善せず、事業継続を断念し、今回の措置となった。
また、これに伴いグループ会社の創拓社も東京地裁から破産開始決定を受けた。
▼ONGサービス ONGサービスと、関連会社のオーエヌジー、アクティの2社は8月10日、大阪地裁に特別清算を申請し同月22日に開始決定を受けた。
3社は香川県で創業された老舗金券ショップ「ジャパンギフトサービス」を運営するナショナル流通産業(現アクティ通商)の関連会社。ONGサービスはグループ企業向けに不動産賃貸事業を展開。1998年11月期の売上高は7億5479万円に上ったが、その後、業容は縮小し、2011年頃には実質的な休業状態となっていた。