宇宙でもシェアビジネス 衛星用アンテナ仲介、日本人女性が主導 (1/3ページ)

インフォステラを創業した倉原直美氏(中央)とメンバーたち(同社提供)
インフォステラを創業した倉原直美氏(中央)とメンバーたち(同社提供)【拡大】

 自動車から宿泊施設まで幅広い分野で普及しているシェアリングサービスを宇宙空間まで拡大できないか? こんな発想で人工衛星と通信する地上アンテナの有効活用を目指すベンチャー企業を立ち上げた日本人女性がいる。

 倉原直美氏は昨年、人工衛星向けアンテナのシェアリングサービスを手掛けるインフォステラを設立。人工衛星で取得した情報を扱うビジネスが登場している一方、情報の受け手となる地上のアンテナは軌道上を回る衛星からのデータを1日のうち限られた時間しか受信できない問題に目をつけ、衛星用アンテナの共有仲介に乗り出した。同社の事業には航空宇宙大手のエアバスも注目し、傘下のファンドが出資している。

 大学や研究機関などが保有するアンテナに同社が開発した機器を設置し、同社のクラウドシステムを通じて受信したデータを衛星の運営者に提供する仕組みだ。地上との通信は衛星がアンテナの上空を通過する1日最大40分に限られ、データ受信が中断されれば再開に長い時間がかかっていた。だが、同社のシステムを利用し、他のユーザーのアンテナとつながれば再開できる。

 倉原氏によると、現状では10分間の通信に、衛星運用者がアンテナ所有者に200~500ドル程度を支払っている。インフォステラの目指す仕組みが完成すれば費用は10分の1程度になるといい、衛星運用者のコスト削減のほかアンテナ所有者に収入ももたらす。同社はアンテナに設置してもらう機器を独自開発しており、今後の実証実験を経て来年早期の本格サービス開始を目指している。

より多くの人に恩恵を