ANA、日航とも増収増益 航空大手、ビジネス需要好調

ANAと日航の機体
ANAと日航の機体【拡大】

 ANAホールディングス(HD)と日本航空の航空大手2社の2017年9月中間連結決算が1日、出そろった。国際線、国内線で旅客収入が伸びたことなどから増収増益となった。

 ANAHDは、売上高が前年同期比11.3%増の9850億円、営業利益は28.5%増の1150億円といずれも中間期として過去最高だった。国際線の旅客数は欧州路線が15%増で日本発のビジネス需要が好調だったほか、アジア路線も10%増などと堅調で、国内線も割引運賃が奏功した。格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションの子会社化に伴う特別利益を計上した結果、最終利益は1183億円と中間期として過去最高となった。

 日航は国際線では、欧米路線などで単価の高い利用客が多かったため、旅客収入は7.6%増となった。国内線も新規利用者増などで同4.6%増だった。

 両社は18年3月期の連結業績予想について上方修正を発表。ANAHDは売上高見通しを従来予想比150億円増となる1兆9250億円に、最終利益は70億円増の1320億円へ引き上げる。日航は営業利益見通しを従来比130億円増の1660億円に引き上げたほか、1株当たりの配当も中間配当は従来予想48円から52.5円とした上、年間配当は96円から105円へ上方修正した。

 ■航空大手2社の2017年9月中間連結決算

 (売上高/営業利益/最終利益)

 ANAホールディングス 9850(11.3)/1150(28.5)/1183(2.06倍)

 日本航空 6923(6.2)/990(7.2)/779(9.2)

 ※単位は億円、カッコ内は前年同期比増減率(%)